SQLの意味やDBとの関係、種類や特徴、SQLで出来ること、学習方法、セキュリティなどを分かりやすく解説します。
また、SQL関連のよくある質問なども紹介します。
この記事を読むだけで、SQLについての基本的な知識が手に入る記事になっています。
私と一緒にSQLについて学習していきましょう!
SQLとは?
SQL(エスキューエルと読みます)は、コンピューターの世界で使われる言語の一つです。
この言語は、データベースと会話するために使われます。
データベースとは、情報やデータを整理して保存しておくための場所のこと。
たとえば、大量の本が図書館で整理されているのと同じように、データもデータベースの中できちんと管理されています。
直訳すると、情報(Data)の基地(Base)だな。
SQLはデータベース言語
SQLは、「Structured Query Language」の略で、「構造化された問い合わせ言語」という意味です。
少しわかりにくいですが、データベースに問い合わせるときに使う言語です。
つまり、情報を検索したり、データベースに新しいデータを追加したり、データを更新したりするときに使われる言語です。
SQLを使うことで、私たちは大量のデータの中から必要な情報を素早く見つけ出すことができます。
SQLはデータベース言語であって、プログラミング言語ではない。
大量の情報からすぐに情報を引き出せるのはSQLのおかげなんだ!
プログラミング言語とデータベース言語の違い
プログラミング言語はコンピューターを動かす命令を出すための言語のことで、データベース言語はデータベースを操作するための言語です。
データベース言語はプログラミング言語ほど複雑ではなく、比較的シンプルなものになっています。
データベース言語はそんなに複雑なものではないから、初心者にも理解しやすいハズです。
SQLの用途
SQLの使い方はいくつかありますが、主に以下のようなことに使われます。
- データの検索
- データの追加
- データの更新
- データの削除
- データの検索:
SQLを使うと、データベースの中から特定の条件に合うデータを探し出すことができます。
例えば、「山田太郎さんの情報を見せて」とデータベースに尋ねることができます。 - データの追加:
新しい情報をデータベースに追加するときにもSQLが使われます。
新しい学生が学校に入学したときに、その学生の情報をデータベースに追加することができます。 - データの更新:
既存のデータを変更する必要があるときにも、SQLが活躍します。
例えば、学生が転校したら、その学生の住所情報を更新することができます。 - データの削除:
もう必要ない情報をデータベースから削除するときにも、SQLを使います。
例えば、古くなった情報をクリアすることができます。
このように、SQLはデータベースとのやり取りにとても重要な役割を果たしています。
データベースが情報の大きな箱だとしたら、SQLはその箱の中から必要なものを見つけ出したり、新しいものを入れたり、不要なものを取り除いたりするための道具のようなものです。
そして、この道具を上手に使いこなすことで、私たちは情報を効率的に管理することができるのです。
SQLについて少しずつ分かってきたぞ。
DB(データベース)とは?
この章では、SQLと深く関連する言葉「DB(データベース)」について解説していきます。
SQLとは切っても切り離せない言葉なので、必ず理解するようにしましょう!
SQLはこのDBを操作するための言語「データベース言語」でしたね!
DBとは
DBは「データベース」の略です。SQLの説明の際も出てきましたが、情報やデータを整理して保存しておくための場所のことです。
みなさんがインターネットで検索したり、ゲームをしたりするとき、たくさんの情報が必要になりますよね。
この、たくさんの情報が整理されて保存されている場所、それがデータベースです。
例えば、学校の図書館にあるたくさんの本がきれいに並べられているのを想像してみてください。
データベースも同じで、たくさんのデータがきれいに整理されて、必要な時にすぐに見つけられるようになっています。
大量の情報のことをビッグデータと言ったりするよね。
DBの種類
データベースにはいくつかの種類がありますが、主に「関係データベース」と「非関係データベース」の2つに分けられます。
- 関係データベース(通称:RDB,リレーショナルデータベース)
- 非関係データベース(通称:NoSQL,非リレーショナルデータベース)
関係データベースは、表(テーブル)の形でデータが整理されていて、SQLを使って簡単にデータを操作できます。有名な関係データベースには、MySQLやPostgreSQLがあります。
この関係データベースは、SQL言語を使用して管理されます。
一方、非関係データベースでは、データをもっと自由な形式で保存できるため、大量のデータを扱う時や、複雑なデータ構造を持つ時に便利です。この種類のデータベースには、MongoDBが有名です。
SQL言語を使わずに管理することから、NoSQLと呼ばれています。
このように、データベースとSQLは、情報を整理し、管理する上でとても大切な役割を果たしています。
目的に合わせてDBも選択しなければならないんだな。
SQLの特徴
ここでは、SQLの特徴をいくつか見ていきましょう。
- 使いやすい
- 強力なデータ操作能力がある
- 標準化されている
- 広く使われている
- 使いやすい:
SQLは、英語に似た簡単な文法を使っています。ですから、「SELECT * FROM テーブル名」のように、簡単な命令文を書くだけで、データベースから情報を取り出すことができます。 - 強力なデータ操作能力がある:
SQLは、データを探したり、分析したり、更新したりする力がとても強いです。たくさんのデータの中から、必要な情報だけをすぐに見つけ出したり、新しいデータを加えたり、間違った情報を修正したりすることが、簡単にできます。 - 標準化されている:
SQLは、世界中の多くのデータベースで共通して使われています。これは、SQLが特定の会社や製品に依存しない標準化された言語だからです。そのため、一度SQLを学べば、さまざまな種類のデータベースでそれを使うことができます。 - 広く使われている:
今日の多くのウェブサイトやアプリは、裏側でデータベースを使っています。そして、そのデータベースと話すためにSQLが使われていることが多いです。
SQLのこれらの特徴によって、私たちは情報をうまく管理し、必要なデータを素早く見つけることができるようになります。
SQLは学びやすく、どんなデータベースでも使えるため、情報を扱う仕事をする人にとっては、必須のスキルと言えますね。
SQLの種類
SQLは、データベースとの対話に使う言語ですが、その中でもいくつかの「種類」があります。
- DDL(Data Definition Language):データ定義言語
- DML(Data Manipulation Language):データ操作言語
- DCL(Data Control Language):データ制御言語
- DDL(Data Definition Language):データ定義言語
- DDLは、データベースの「骨組み」を作ったり変えたりすることができます。例えば、「CREATE TABLE」は新しいテーブルを作成するときに使い、「DROP TABLE」はテーブルを削除するときに使います。
テーブル作成時など、限定された場面で利用するため、あまり使用頻度は多くはありません。
- DDLは、データベースの「骨組み」を作ったり変えたりすることができます。例えば、「CREATE TABLE」は新しいテーブルを作成するときに使い、「DROP TABLE」はテーブルを削除するときに使います。
- DML(Data Manipulation Language):データ操作言語
- DMLは、データベースから情報を操作する、最もよく使われる言語です。「SELECT」、「INSERT」、「UPDATE」、「DELETE」などの命令を使って、データベース内のデータを実際に扱います。
3種類のなかでも最も利用頻度の高い言語と言えます。
- DMLは、データベースから情報を操作する、最もよく使われる言語です。「SELECT」、「INSERT」、「UPDATE」、「DELETE」などの命令を使って、データベース内のデータを実際に扱います。
- DCL(Data Control Language):データ制御言語
- DCLは、データベースへのアクセス権限を管理します。例えば、「GRANT」を使ってユーザーにデータベースの特定の部分へのアクセス権を与えたり、「REVOKE」でその権限を取り消したりします。DCLは、データの安全性を保つために非常に重要です。
管理者が利用する言語であるため、使用場面は限定的です。
- DCLは、データベースへのアクセス権限を管理します。例えば、「GRANT」を使ってユーザーにデータベースの特定の部分へのアクセス権を与えたり、「REVOKE」でその権限を取り消したりします。DCLは、データの安全性を保つために非常に重要です。
これらのSQLの種類を理解することで、データベースをより効果的に管理し、操作することができるようになります。
データをきちんと整理して保管したり、必要な情報を手早く見つけたり、大切なデータを守ったりするために、これらのSQLの命令を上手に使い分けましょう。
日常的によく利用するのはDML(データ操作言語)だからまずはそこを押さえておこう!
SQLのデータ操作
ここでは一連のテーブルの作成、データの挿入、データの参照、データの更新、そしてデータの削除を確認します。これらを一つ一つ見ていきましょう。
- テーブル作成とデータ型
- データの挿入
- データの参照
- データの変更
- データの削除
データベースの作成から利用までの一連の流れを確認するぞ。
テーブル作成とデータ型
データベースにデータを保存するためには、まず「テーブル」という箱を作る必要があります。
テーブルを作るときには、「CREATE TABLE」という命令を使います。
テーブルを作るときには、そのテーブルがどんなデータを保持するのかを定義する必要があります。
例えば、名前や年齢、メールアドレスなどです。
これらの情報の「型」を決めることも大切です。型をしっかりと決めなければ、数字が入る年齢のところに文字を入れられてしまったりして、エラーのもとになります。
文字列は「VARCHAR」、数値は「INT」、日付は「DATE」といった具体的なデータ型を指定します。
これにより、データベースは情報を適切に扱えるようになります。
CREATE TABLE ユーザー (
ユーザーID INT PRIMARY KEY,
名前 VARCHAR(100),
年齢 INT,
メールアドレス VARCHAR(150)
);
テーブルイメージは以下です。(現時点では0件のため、項目のみ表示されている)
データの挿入
テーブルを作成したら、次にデータを追加します。
これには「INSERT INTO」命令を使用します。
この命令では、どのテーブルにデータを追加するかと、そのデータの具体的な値を指定します。
例えば、新しいユーザーの情報をユーザーテーブルに追加するとき、ユーザーの名前やメールアドレスなどの詳細を指定して、データベースに保存します。
INSERT INTO ユーザー (ユーザーID, 名前, 年齢, メールアドレス) VALUES (1, '山田太郎', 25, 'taro@example.com');
一件分のデータが追加され、テーブルは以下のようになりました。
データの参照
データベースに保存された情報を確認したいときは、「SELECT」命令を使います。この命令では、どのテーブルからどの情報を取り出すかを指定します。特定の条件に一致するデータだけを取り出すこともできます。
例えば、全てのユーザーの名前とメールアドレスを取得したい場合、以下のような命令を実行します。
SELECT 名前, メールアドレス FROM ユーザー;
この命令で、ユーザーテーブルにある全てのユーザーの名前とメールアドレスが取得できます。
また、年齢が25歳以上のユーザーだけの情報を取得したい場合は、条件を指定して以下のようにします。
SELECT 名前, メールアドレス FROM ユーザー WHERE 年齢 >= 25;
このようにWHERE
句を使って条件を指定することで、特定の条件に合致するデータだけを選択して参照することができます。以下はSQL実行時のイメージです。
データの更新
既にデータベースにあるデータを変更したい場合は、「UPDATE」命令を使います。
この命令では、どのテーブルのどのデータを更新するかを指定し、新しい値を設定します。
例えば、ユーザーのメールアドレスが変わった場合、その新しいメールアドレスに更新することができます。
UPDATE ユーザー SET メールアドレス = 'new-email@example.com' WHERE ユーザーID = 1;
以下はイメージです。メールアドレスが変更されているのが確認できますね。
データの削除
データベースからデータを削除するには、「DELETE FROM」命令を使用します。
この命令では、どのテーブルからどのデータを削除するかを指定します。
データを削除するときは注意が必要で、間違って重要な情報を削除してしまわないようにしましょう。
DELETE FROM ユーザー WHERE ユーザーID = 1;
一件削除されたため、テーブルは何もない最初の状態に戻りました。
以上がSQLによるDB操作の一連の流れだ!
SQLのセキュリティ
データベースを扱う上でセキュリティは、非常に重要な要素です。
不正なアクセスからデータを守るために、SQLインジェクションの対策、アクセス制御と権限管理、そしてデータベースのバックアップと復元が必要になります。
これらのセキュリティ対策をしっかり行うことで、データベースを安全に保つことができます。
データベースにとってデータは命だから厳重に守る必要があるぞ!
SQLインジェクション対策
SQLインジェクションは、不正なSQL命令をデータベースに送り込む攻撃方法です。
この攻撃によって、機密情報が漏洩したり、データベースが破壊されたりする危険があります。
対策としては、入力されたデータの検証(バリデーション)を厳密に行い、プレースホルダーやパラメタライズドクエリを使用することが効果的です。
SQLが悪い奴に悪用されることもあるんだ。
アクセス制御と権限管理
データベースにアクセスできるユーザーや、そのユーザーが行える操作を限定することも重要です。
アクセス制御と権限管理によって、不正なアクセスや意図しないデータの変更を防ぎます。
例えば、データの読み取りのみを許可するユーザーと、データの更新や削除も行えるユーザーを区別することができます。
ユーザーごとに適切な権限を設定することが大切です。
データベースのバックアップと復元
データベースの安全性を保つためには、定期的なバックアップが不可欠です。
万が一、データベースが破損したり、データが失われたりした場合でも、バックアップから復元することで、データを回復することができます。
バックアップの計画には、バックアップの頻度や、バックアップデータの保管場所など、様々な要素を考慮する必要があります。
間違って全部消しちゃいました。。があってはいけない世界だからな。
SQLの学習方法
SQLを学ぶ方法として、参考書から独学、さらにはITスクールでの学習まで、自分に合った方法を選ぶことができます。それぞれの方法について見ていきましょう。
どうせやるなら効率よく学習していきたいな。
参考書籍の紹介
SQLを学ぶ上で、基本からしっかりと理解を深めたい方には、参考書籍がおすすめです。
以下は特に人気のある書籍です。
- 「スッキリわかるSQL入門 第4版」
- 「SQL1年生 データベースのしくみ SQLiteで体験してわかる!会話でまなべる!」
- 「独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで」(SQLのセクションあり)
これらの書籍は、SQLの基礎知識から幅広い内容をカバーしています。
自分の学習ペースでじっくりと取り組めるのがメリットです。
まずは気になる本をいくつかチェックしてみよう。
独学で学ぶ
インターネットにはSQLを学ぶための動画講座などがたくさんあります。
特に、以下のウェブサイトは初学者に人気です。
- UdemyのSQLコース
- CodecademyのSQLコース
独学で学ぶ場合は、自分で学習計画を立て、定期的に復習することが大切です。
また、実際にSQLを書いてみる実践的な学習が非常に重要です。
Youtubeでも学習できる動画があるのでチェックしよう!
ITスクールで学ぶ
より体系的に、かつ実践的なスキルを身につけたい方には、ITスクールでの学習がおすすめです。
ITスクールでは、専門の講師から直接指導を受けることができ、質問や疑問点を即座に解決できます。
また、同じ目標を持つ仲間と学ぶことで、モチベーションの維持にもつながります。
多くのITスクールでは、入門から応用までのコースが用意されており、プロジェクトベースの学習で実践力を身につけることができます。
また、キャリアサポートがあるスクールも多く、学習後の就職や転職に役立てることができます。
自分の目的や学習スタイルに合った方法を選び、楽しみながらスキルアップを目指しましょう。
SQLのよくある質問
最後にSQLの学習時によくある質問を掲載しておきます。
- QSQLとは何ですか?
- A
SQL(Structured Query Language)は、データベースと対話するための標準的な言語です。データの検索、追加、更新、削除などを行うために使用されます。
- QSQLを学ぶのにどれくらい時間がかかりますか?
- A
基本的なSQLのコマンドは数日から数週間で学べますが、高度な概念や技術をマスターするには数ヶ月から数年かかる場合があります。
- QSQLはどのような職業で役立ちますか?
- A
データベース管理者、ソフトウェア開発者、データアナリスト、データサイエンティストなど、データを扱う多くの職業でSQLのスキルが求められます。
- QSQLを学ぶにはどこから始めればいいですか?
- A
参考書籍から始めるのがおすすめです。ただ、独学は挫折率も高いため、実務でも通用する力をすぐに身につけたいのであれば、実践的な問題が豊富に用意された環境で、経験のある人に学ぶのが一番の近道です。
- QSQLとNoSQLデータベースの違いは何ですか?
- A
SQLデータベースは関係型データベースで、データを表形式で管理します。NoSQLデータベースは非関係型で、柔軟なデータモデルを提供し、大量の分散データを扱うのに適しています。
- QSQLで最も重要なコマンドは何ですか?
- A
SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEが基本的で最も重要なコマンドです。これらはデータを検索、追加、更新、削除するために使用されます。
- QSQLインジェクションとは何ですか?
- A
SQLインジェクションは、不正なSQLクエリを注入してデータベースを操作する攻撃方法です。セキュリティ対策として、ユーザー入力の検証とパラメタライズドクエリの使用が重要です。
- Qデータベースの正規化とは何ですか?
- A
データベースの正規化は、冗長性を排除し、データの整合性を保つためのプロセスです。データを効率的に格納し、更新の矛盾を避けるために行われます。
- QSQLでJOINとは何ですか?
- A
JOINは、二つ以上のテーブルから関連するデータを組み合わせて一つの結果セットを生成するために使用されるSQLの操作です。さまざまなタイプのJOIN(INNER JOIN、LEFT JOINなど)があります。
- QSQLの学習でよくある間違いは何ですか?
- A
よくある間違いとして、インプットのみに終始してしまうことがあります。実践的な練習不足、セキュリティ対策の軽視、データモデル設計の基本原則を無視してしまうのは危険です。理論だけでなく、実際に手を動かして学ぶことが重要です。
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