TENGU ランサムウェアグルプについて

 TENGU ランサムウェアグループは2025年10から活動している、割と新しいランサムウェアグループです。日本企業を狙った攻撃はまだ観測されていませんが、2026/02/18頃に真言宗智山派の寺院である「成就院」を標的としてリークサイト上で攻撃を主張するなど、日本でも知られてきています。

以下では、このTENGUランサムウェアグルプについて簡単にまとめます。

TENGUランサムウェアグループとは

 Tenguランサムウェアグループは2025年10月から活動している二重脅迫型のランサムウェアグループです。攻撃対象としては政府・教育・医療・テクノロジー・ホスピタリティなど、さまざまな業界が標的となっています。国別でもインド・メキシコ・米国などの国の組織を標的にしています。Living Off The Land Binaries(LOLBins)を使用していることでも知られています。

また、被害の国別ですが、全世界を標的にしています。日本ではまだ1件しか被害組織が観測されていませんが、今後増えてくると思われます。

Tenguランサムウェアグループの技術的詳細

Tenguランサムウェアグループの技術的詳細を以下にまとめます。主にShenouda.nlの情報からまとめています。

初期アクセス

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1078/T1133有効なアカウント/外部リモートサービス漏えいした認証情報を利用してRDP/VPNにログインします
T1190/T1566公開アプリケーションの悪用/フィッシングパッチを当てていないアプリケーションの悪用/標的型フィッシングによる初期侵入

実行(Execution)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1059.001/T1059.003PowerShellを用いたコマンドおよびスクリプトの実行/Windowsコマンドシェルを悪用したコマンドの実行PowerShell/CMD.exeを用いて悪意のあるコマンドおよびペイロードを実行
T1218.011システムバイナリプロキシ実行:rundll32rundll32.exeが悪意のあるペイロードをメモリ上で実行する際に使用されます

認証情報へのアクセス

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1003.001OS 認証情報のダンプ:LSASS メモリLSASSメモリをダンプしてパスワードとハッシュを収集します。

防衛回避(Evasion)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1562.001/T1562.004防御策の妨害:ツールの無効化または変更/防御策の妨害:システムファイアウォールの無効化または変更セキュリティ及び更新サービス(wscsvc, wuauserv)を無効化します。
T1070.001ホスト上の痕跡の削除: Windows イベント ログの消去Windowsイベントログをクリアします。

ネットワーク探索(Discover)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1018/T1046リモートシステムの探索/ネットワークサービスの探索標準的なネットワーク/サービスの検出を行います。

水平移動(Lateral Movement)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1021リモートサービスSMB/WMI/PsExecを介して、侵害された管理者認証情報を用いた水平移動を行います。

収集(Collection)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1074.001ローカルデータの一時的保存データは抽出前にローカルで収集・圧縮されます。

データ流出(Exfiltration) 

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1567.002Webサービスによる情報流出:クラウドストレージによる情報流出rcloneやWinSCPなどの正規のツールを用いてデータをMEGAなどのクラウドサービスに流出させます。
T1041C2チャネル経由のデータ漏洩C2チャネルを経由した大量のデータ流出

影響(Impact)

テクニック(ID)テクニック名Tenguで行っていること
T1490システム復旧の妨害vssadmin delete shadows /all /quietなどでボリュームシャドーコピーを削除します。
T1486暗号化ファイルを暗号化し、.tenguという拡張子をつけます。

IoC等

 IoC等は下記のリンクにありますので検出の参考にしてください。

参考リンク