ホワイトハッカーとは?職種や仕事内容、求められるスキルを簡単解説

「ホワイトハッカーってどんな仕事?」イメージ画像

情報化社会が進み、コンピュータやネットワークへの依存度が高まる一方で、企業や国、個人へのサイバー攻撃は巧妙化・増加し続けています。

サイバー攻撃による情報漏洩やデータの改ざん、データの暗号化による業務停止などによって、大規模な損害を受ける組織も少なくありません。

そんなサイバー攻撃に人知れず対抗するデジタル世界の守り手がいることを皆さんはご存知でしょうか?

情報化社会とは

インターネットの進歩や電子機器の普及、情報産業の発達が我々の暮らしに大きな影響を与えている社会のことです。

この記事では、ホワイトハッカーがどんな仕事なのか?その役割や求められている理由、仕事内容、職種ごとの参考年収、ブラックハッカーやセキュリティエンジニアと何が違うのか?目指す方法について解説していきます。

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ホワイトハッカーとは

ホワイトハッカーのイメージ

ホワイトハッカーとは、悪意のあるハッカー(通称:クラッカー)によるサイバー攻撃から、ネットワークやシステムを守る為にハッキングやセキュリティの知識やスキルを駆使する正義のハッカーのことです。

ホワイトハッカーは、システムやネットワークのセキュリティを強化するために、許可を得てエシカル(倫理的、合法的)にハッキングを行うこともあります。

ホワイトハッカーたちの働きは、企業や組織、我々の普段利用しているサービスやシステムなどの安全性に大きく貢献しており、今や私たちの暮らしに欠かすことの出来ない存在になりました。

ハッカーとは

コンピュータやネットワーク、セキュリティについて高度な知識やスキルを持っている人のこと。
現在では、悪質なサイバー攻撃が拡大し、「ハッカー=悪意のある攻撃者」のイメージが定着した。

ホワイトハッカーは、コンピュータやネットワークへの依存度が高まる世界で、
重要な資産である「情報」を守るという、欠かすことの出来ない重要な役割を担っています。

ブラックハッカーやセキュリティエンジニアとの違い

ホワイトハッカーとブラックハッカーの違いのイメージ

ここでは、ホワイトハッカーがブラックハッカー(通称:クラッカー)やセキュリティエンジニアとどのように違うのかについて解説していきます。

ホワイトハッカーとブラックハッカーの違いはなんとなく分かるけど、
セキュリティエンジニアと何が違うんだろう?

悪意のあるハッカー(ブラックハッカー)との違い

ホワイトハッカーがハッキングの知識やスキルを善意の目的で使用するのに対して、ブラックハッカー(通称:クラッカー)は個人や企業のネットワークやコンピュータ、システムに不正アクセスし、情報の窃盗・破壊といったサイバー攻撃にハッキングスキルを使用する悪いハッカーのことです。

ハッカーという言葉は、本来はコンピュータやネットワークについての高度な知識やスキルを持った達人みたいな意味だったんだ!
今ではハッキング技術を悪用する人のイメージが浸透してしまったけどね…

セキュリティエンジニアとの違い

ホワイトハッカーとセキュリティエンジニアの定義は非常に曖昧で、明確な違いがあるわけではありません。

セキュリティエンジニアはサーバーやネットワーク、情報セキュリティを担当するエンジニアのことで、ホワイトハッカーもセキュリティエンジニアと呼ばれるケースがあります。

違いがあるとすれば、セキュリティエンジニアはセキュリティ分野を専門に担当する存在であるのに対して、ホワイトハッカーの方がよりサイバー攻撃への対抗に特化した存在であると言えます。

企業の出す求人情報には、ホワイトハッカー・セキュリティエンジニアのように並べて書かれていたりしますね!

ホワイトハッカーの仕事内容

ホワイトハッカーの仕事内容のイメージ

ホワイトハッカーの役割は、システムやアプリケーションに合法的にハッキングを行いセキュリティ上のリスクや脆弱性を洗い出したり、セキュリティシステムの企画・設計・実装、セキュリティ事故の復旧活動、組織のセキュリティ意識の向上を目指す取り組みを行ったりと様々です。

他にも例を挙げると、警察関連で働くホワイトハッカーはサイバー犯罪捜査官として、押収した証拠品などの情報機器からのデータ解析・復元サイバー犯罪の手口や傾向の分析などを担当して、捜査に貢献しています。

ここで挙げたのは、ほんの一例です。
次は少し詳しくホワイトハッカーの仕事について見ていきましょう!

ホワイトハッカーの職種と参考年収

ホワイトハッカーが働いているイメージ

ここでは、サイバー攻撃者に対抗するホワイトハッカーの職種と参考年収についてご紹介していきます。ホワイトハッカーを目指す方はぜひ参考にしてみてください。

セキュリティアナリスト

お客様のシステムの状況を把握しながら、脆弱性や攻撃者・脅威の動向を常に把握し、現在から将来に渡ってお客様に必要なセキュリティ対策を提案する仕事です。この場合の「お客様」は、サービス購入者になったり、自社になったりします。

参考年収400万~900万

脅威情報の専門家セキュリティエバンジェリストの面和毅さんにインタビューをした動画になります。現場経験豊富なエンジニアのお話を聞ける動画になっていますので、ぜひチェックしてみてください!

実践的セキュリティスクール「セキュ塾」では、この記事の執筆者でもあり「OSINT実践ガイド」の著者でもある「面和毅」が主講師を務める「脅威インテリジェンスコース」の開講を予定しております。詳細が知りたい方はぜひお問い合わせください!

脆弱性診断士

企業の情報システムやWebサービス内の脆弱性(悪用可能なセキュリティホール)の診断や、攻撃の影響範囲の特定などを行う仕事。

参考年収400万~500万

フォレンジックアナリスト

専門的な方法・手法を駆使して、犯罪行為に関連するデータを取得及び分析する仕事。

デジタルフォレンジックとは

不正アクセスやデータ改ざんなどのサイバー攻撃を、ログの調査・分析などから原因の究明をしたり、証拠の保全をしたりすること。
削除されたデータの復元や、暗号化されたデータの解読なども行う。

参考年収400万~1200万

ペネトレーター・ペネトレーションテスター

実際のハッカーによる攻撃手法を試みながら、システムやネットワークの脆弱性を発見するためにセキュリティチェックをする仕事。

ペネトレーションテストとは

悪意のあるハッカーによる攻撃を疑似的に再現して、システムやネットワークの脆弱性を探すセキュリティチェックのこと。

参考年収400万~600万

マルウェアアナリスト

マルウェアと呼ばれる有害なソフトウェア、不審なプログラムやファイルの解析を行う仕事。

マルウェアとは

悪意のある有害なソフトウェアの総称。
一度は聞いたことがあるであろう、「ウィルス」や「トロイの木馬」、「スパイウェア」もマルウェアの種類の一つ。

参考年収500万~1400万

インシデントハンドラー

インシデント(事故や何かしらのミスに繋がりかねない出来事)が生じたときの分析、対処方法の検討関係部署との調整などを即座に対応する仕事。

参考年収500万~800万

その他の仕事

・Bug Bounty(バグバウンティ)
情報セキュリティを向上させるために企業がシステムやアプリケーションをBug Bountyプラットフォームに公開し、外部のホワイトハッカーがバグや脆弱性を報告することで、企業から報奨金や謝礼を得ることができる仕事。

■Bug Bounty(バグバウンティ)についてのより詳細に解説している記事です。
面白い仕事なので、ぜひチェックしてみてください!

ホワイトハッカーに求められるスキル

ホワイトハッカーに求められるスキルのイメージ

ここでは、ホワイトハッカーに求められる知識・スキルについてご紹介していきます。ホワイトハッカーを目指す方はぜひチェックしてみてください。

情報セキュリティ

ホワイトハッカーには、サイバー攻撃対策などのセキュリティ事故を防ぐための取り組み、セキュリティ事故発生時の原因調査・改善などの情報セキュリティのスキルは必須です。

また、最新の攻撃・防御の手法脅威アクターの動向などの脅威情報を常にアップデートしておく必要もあります。最新の脅威情報に対して無知であると、サイバー攻撃者に対して後れを取ることになるので、ホワイトハッカーにとってはこれらの情報を把握していることも重要な要素なのです。

特にセキュリティアナリストを目指すなら、最新の脅威情報にはアンテナを張っておく必要があります。

ネットワーク・サーバーなどのITインフラ

ホワイトハッカーの仕事は、ネットワークやサーバーといったITインフラと深く関連しているので、ITインフラのスキルは身につけておきたい重要スキルの1つです。

ホワイトハッカーを目指す人ならば、ITインフラの知識やスキルを身につけておくことは自分の市場価値を高めることにも繋がりますので、ぜひ身につけておきましょう。

ITインフラ系の資格を取得しておくと、就職活動時に必ずプラスに働くのでぜひ検討してみてください!

プログラミング

プログラムの脆弱性調査をする時にソースコードを読んだり、時にはプログラムを作成したりする必要があるので、ホワイトハッカーとして働く上でプログラミングは身につけておきたいスキルの1つです。

また、サイバー攻撃者による不審なプログラムやファイルを解析する際にも、プログラミングのスキルが活用される場合があります。

ハッキングに使われる言語としては、python、C/C++、SQLなど有名です!

英語力

「攻撃・防御の手法」や「脅威アクターの動向」など、情報セキュリティ分野の最新情報は基本的に英語で書かれているため、セキュリティ分野の技術資料を読める程度の英語力を身につけておくことは重要です。

また、海外の会社とやり取りをすることもあるため、ドキュメントベースのやり取りだけでなく、会話によるコミュニケーションまで出来ると重宝されます。

情報セキュリティのスキル+英語力で市場価値を上げていきましょう‼

情報セキュリティに関する法律

セキュリティシステムの企画・実装時に、情報セキュリティ関連の法律知識が求められる場合があります。

また、情報セキュリティ関連の法律や法令は、新しいものが出てきたり変更も多いので、定期的に知識のアップデートを行う必要があります。

ホワイトハッカーには法律の知識が求められることもあるんですね!

ホワイトハッカーの需要が高まっている理由

需要が高まっているイメージ

増加・巧妙化を続けるサイバー攻撃に対抗するホワイトハッカーの需要は高まっています。ここでは、ホワイトハッカーの需要が高まっている理由についてご紹介していきます。

増加・巧妙化するサイバー攻撃

情報通信技術が進み、企業や国、個人のコンピュータやネットワークへの依存度が高まるにつれて、サイバー攻撃は増加・巧妙化を続けています。

これらのサイバー攻撃を受けたことに気付かないケースも増加しており、知らず知らずのうちに重要情報がダークウェブで売買されているなんて事態も起きかねません。

このようなサイバー攻撃に対抗する手段として、ホワイトハッカーの需要も高まっています。

ダークウェブとは

通常の検索エンジンでは表示されず、一般のインターネットユーザーが直接アクセスすることができない、非公開なWebサイトのことです。

ダークウェブでは、企業の認証情報やマルウェア、その他の非合法な物品などが取引されており、犯罪の温床になっています。

上司や取引先のメールアドレスから届いたファイルを開いたら、感染してしまった何てことも…。「100%攻撃を防ぐのは不可能」であることは間違いありませんが、出来る限りの被害を抑える対策はしたいですね!

サイバー攻撃による被害の最小化

ホワイトハッカーがシステムやソフトウェアの脆弱性を見つけ、修正することで、それらの脆弱性が悪意あるハッカーに悪用される可能性を減らすことができます。これにより、組織や個人のデータが保護され、サイバー攻撃による被害を受ける可能性を抑えることができます。

また、セキュリティ事故が発生してしまった場合も証拠保全や適切な対応によって被害を最小限に抑えることができます。

ハッキングの技術を正しい使い方をして、悪意のあるハッカーと戦ってくれるのが、
「ホワイトハッカー」なんですね。

信頼性の確保

企業や組織がセキュリティを十分に強化していることを示すことは、顧客や利害関係者からの信頼を築く上で重要です。

ホワイトハッカーがセキュリティテストや脆弱性診断を行うことで、より信頼性の高いサービスや製品を提供することができます。

セキュリティがガバガバの企業が提供するサービスを使ったり、取引をするのはイヤですよね。

ホワイトハッカーになるには

ホワイトハッカーのイメージ2

ホワイトハッカーは、情報セキュリティだけでなく、ITインフラやプログラミング、時には英語や法律などの様々な分野に精通しているいことを求められるため、独学でホワイトハッカーを目指すのはかなり困難な道です。

そこでオススメしたいのが、大学で情報セキュリティの知識を身につけること、セキュリティに特化したスクールで知識やスキルを身につけることです。

セキュリティ分野に強い大学やスクールなら現場でも役に立つ知識やスキルを身につけることが出来ますし、就職先のコネが見つかって希望の職種への就職の可能性を上がります。また、一緒に学ぶ仲間がいるというのも大きな魅力の一つです。

ホワイトハッカーは求められるスキルが幅広く、独学で実践的に学習するには、環境を用意したりするハードルが高く、セキュリティ知識のない初心者にはあまりオススメ出来ません。

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